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……しまったな。
俊に、左頬を押さえている所見られちまったか……。
「体調は、もう平気か?」
「あ、それはもう……」
「傷痕は?……熊に対して、なんか最近痛そうにしてるのは気のせいか……?」
「……」
「……」
心配してくれてる。
そりゃそうだろうな……、今までの俺の行動からすれば、おかしいと思ってくるだろうし……。
あれ?
今度は、左頬と『心』が痛い……。
「無理しなくていいよ、言いたくなければ言わなくて……」
俊は、そう言ってくれているけど。
あの事を……、何か、こう……。
話したくなってきた。
夢の事もあるし……。
「……言うよ、俊」
「翔……」
俺は、ついに自分の秘密を他の人に言う。
家族以外の、友達に。
信頼出来る、友達……いや、親友以上と思ってるヤツに。
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