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俊は、ハッとした表情を見せ、鞄を開けて何かを取り出した。
……白いネコのキーホルダー?
「これ、お守り。……翔にやるよ」
そう言い、俺に差し出してくれた。
「俺に……か?」
「……ああ」
見ると、俊はみんなに見えないように壁際に顔を向け、真っ赤に頬を染めている。
「お、お前学校で赤くなったら勘違いされ……」
笑いながら突っ込むと。
「昨日、あそこで買ったネコだ。……土曜日に渡すのを忘れていたから。いいから早く受け取れ」
「……」
俊の、優しい気持ちが伝わりまた笑顔がこぼれる。
「……大事にするかんな」
「……」
その後、俊は何も言わなくて。
必死に赤くなった頬を隠すかのように、また体を正面に向き顔を下げた。
「照れ隠し下手くそだなー、お前」
「……うるさい///」
時折見せるこの表情も、新鮮で大好きだ。
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