変わった自分、そしてお守り

3/4
前へ
/30ページ
次へ
俊は、ハッとした表情を見せ、鞄を開けて何かを取り出した。 ……白いネコのキーホルダー? 「これ、お守り。……翔にやるよ」 そう言い、俺に差し出してくれた。 「俺に……か?」 「……ああ」 見ると、俊はみんなに見えないように壁際に顔を向け、真っ赤に頬を染めている。 「お、お前学校で赤くなったら勘違いされ……」 笑いながら突っ込むと。 「昨日、あそこで買ったネコだ。……土曜日に渡すのを忘れていたから。いいから早く受け取れ」 「……」 俊の、優しい気持ちが伝わりまた笑顔がこぼれる。 「……大事にするかんな」 「……」 その後、俊は何も言わなくて。 必死に赤くなった頬を隠すかのように、また体を正面に向き顔を下げた。 「照れ隠し下手くそだなー、お前」 「……うるさい///」 時折見せるこの表情も、新鮮で大好きだ。 .
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

34人が本棚に入れています
本棚に追加