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「椋鳥君か、一緒に遊ぼうか」
湊は笑顔を崩さず椋鳥に向かってそう言った。
どうやら私の考えは間違いではなかったようだ。
人の心境は目に現れる。これ課長の受け売り。
「私、何か飲み物買ってくるね。何がいい?」
少し湊を試すことにした。当然二人きりにする訳ではない。自動販売機も公園の中にある。流石に初対面の男に小さな子を預ける訳にはいかない。
でも少なからず湊が私がいない間の椋鳥との接し方で本心かそうでないかは分かるだろう。
「僕、コーラ!」
そんな裏の事情など知るはずもない椋鳥は無邪気に飲みたい物を指定してきた。
「俺は……何か炭酸お願い」
湊はポケットに閉まっていた財布を取りだしそう言ってきた。
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