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自動販売機の独特の音が三回聞こえ、中から選んだジュースを取り出すが、一気に押しすぎて少しとりずらい。
「横着しすぎたな」
そんな痛い独り言を言って、自分の失敗を誤魔化そうとするが回りには誰もいないいので、さらに痛い。
私はなんとか全てを取り出して、先程まで座っていたベンチへと戻ろうと歩き始める。
冷たいジュースが先程まで火照っていた体に当たり、気持ちがいい。
そういえば、と椋鳥と湊はどうしているのかと気になり探し始めるが……どこにもいない。
「え!?」
私は驚き声を張り上げる。
そんなに大きくはない公園だ。少し首を横にふれば見渡せられるくらいの公園だが、どこにも二人の姿は見当たらない。
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