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あ…あれ?
「む…椋鳥?どこにいたの?」
なんとも情けなく、拍子が抜けた声が出てしまった。
椋鳥は何を言ってるのかわからないようで、首を傾げながら後ろから来た湊に助けを求めた。
「奏さん?どうしたの?」
湊は椋鳥とは違い、私が必死になって椋鳥の名前を呼んでいた事に疑問を感じたらしい。
「あーあ。折角上手く隠れられたのに」
椋鳥は珍しく不機嫌そうに口を尖らせ、私の顔を見つめてきた。
隠れてた?
え……もしかして……もしかしなくても……。
「かくれんぼ」
湊は私の不思議そうな顔を見て察したのか、予想通りの答えを返してくれた。
完全に私の勘違い。
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