『居酒屋』

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「しかし湊は同い年には見えないね」 私がそう言うと、湊は目を開ききって驚いています、と言わんばかりの表情になった。 分かりやすい奴。 そう、湊は私と同じで二十歳。 このおどけた表情や、幼い顔からは完全に十代かと思っていて、想像も出来なかった。 「いや、俺からしてみたら奏が二十歳には見えないね」 空いたグラスを片手に、カウンターの店員におかわりを催促しながら湊はそんな事を言い出した。 「え?何で?」 いつも私は営業先の人など、初対面の人からはズバリ年齢を当てられるくらいなのだ。 私は湊と違って年相応なはずだ。
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