『居酒屋』

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    「あ――お腹一杯だあ!ごちそうさまでした。ありがとうね」 湊はお腹を押さえながらお礼を言った。 「いいえ。喜んでもらってなによりです」 あの後は私も元へと戻り、楽しい時間を過ごした。 時計を見ると、もう日付も変わりかけている。 帰らないと……。 「また……会えない?」 私が時計を気にしているのに気づいたのか、湊は顔を赤らめながらそう言った。 ……どうしたものか。 湊は面白い奴だ。 でも私の嫌いなニート。 何かしろ理由はあるんだろうけど、今はわからない。 【また会いたい】 少なからず湊は私に好意を抱いているのだろうが、残念ながら私の恋愛対象にはならないのは確実だ。 友達としてなら楽しいし……ん―― 「じゃあこうしようか――――――」
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