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『おうユキ!!丁度良かった!!今、お前の教室に行こうとしてたんよ!!』
木村先輩は俺に用があるらしい………。
『何です用って?』
『おう、こいつな俺のツレなんやけどミサトって言うんよ!!でなミサトがユキん事、気に入って話しがしたいらしいから少し話してやらんや?』
またそっち系か……
俺は正直面倒くさかった。
だけど俺の事を理解してくれた先輩の頼みを断わる事なんて出来なかった……。
『少しならいいっすよ!!』
俺がそう言うと木村先輩はミサトさんと俺を残して帰って行ったんだ………。
『あ、あの……初めまして。私、ミサトって言います。入学式の時からユキ君と話したいなぁって思ってました』
ミサトさんはかなり緊張している。
『そうだったんですか?普通に声、掛けて下さいよ!!』
俺はとりあえず愛想よく答えていたんだ。
『その……彼女とかいるの?』
『いないすよ!!この間までゎいたけど……俺、彼女とか作る気無いっすから!!』
俺は先手必勝で軽く諦めさせようとしていた。
『そうなんだ……でも友達でいてほしいな!!ダメかな?』
『まぁ、友達なら全然いいですよ!!よろしくお願いします』
ほんとは友達にもなりたくなかったけど木村先輩の友達だし、断ったら先輩の顔を潰す事になるから俺は友達になる了解をしたんだ。
『ありがとう。今度、遊びに行こうね!!んじゃあ帰るね。また明日』
そう言うとミサトさんは帰って行った。
俺も早く帰りたかったから急いで靴を履いてチャリに乗って帰ったんだ。
入学してから何かいろいろありすぎてる………。
俺は何かある度にアユミの事を思い出してしまう。
俺が愛してるのはアユミだけなのに、俺は何をしてるんだろうか………。
俺は部屋の天井を眺めながらずーっと考えていた。
ピンポーン………
家のインターホンが鳴り、親が出てる。
『ユキ~!!タカシ君が来たわよ!!上がってもらったからね』
久々にタカシが家に来た。
毎日一緒に学校に行ってるのに何かあったんだろうなと思い俺はタカシが上がって来るのを待っていたんだ。
『ユキ!!ハァ…ハァ……』
タカシは何やら息を切らして上がってきたんだ。
『どうしたん?何かあったんか?』
俺はただならぬ予感がしたためタカシに聞いてみた。
タカシはしばらく経って落ち着き、ゆっくりと話し始めたんだ………。
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