第一章

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『今日は何で制服着てないんだ?理由を聞いてやるから言ってみろ!!』   石橋先生は頭ごなしに怒るんじゃなく、まずは俺の話を聞いてくれると言ってくれていた。   『別に理由は無いっすけど……ダルいんで!!義務教育じゃないし、別によくないですか?』   『理由はダルいからか?お前はバカか?義務教育じゃなくても制服は着て来い!!分かったか?』   先生は何も分かっちゃいない。   俺は反論を開始した………。   『はぁ?義務教育じゃないなら制服の事でとやかく言われる筋合いなくね?まじウザイんですけど!!迷惑なら学校辞めてやろうか?』   俺は退学してやるとまで言っていたんだ。   『お前が制服を着て来なかったら他の生徒にも示しがつかんやろうが!!皆、お前の真似をしてくるぞ!!』   『示し示しって、何であんたらは自分の事しか考えられんの?別に真似してもよかでしょうもん!!とにかく俺は制服着て来るつもりは無いっすから!!じゃあ教室に戻ります』   俺はそう言い残して職員室を出た………。   廊下にはシンヤとケイコが心配になったのか来ていたんだ。   『よう!!ユキ、エライ言い合いしよったな!!大丈夫やったんか?』   『ほんとだよ~!!ユキ、大丈夫なの?何か退学のみたいな事言ってたけど………』   シンヤとケイコは本当に俺の事を心配してくれていたんだ。   まだ出会って2日目なのに、何でここまで心配してくれるのか、俺には理解出来なかった。   『退学?あ~……あれは、俺がちょっと言ってみただけよ!!心配すんなって!!』   俺は2人が余計、心配しない様に安心させる様に言っていた。   『なんや!!脅しやったんか?ビビるって!!まぁ、とにかく良かったよ!!さっ、教室戻ろうや!!』   シンヤはそう言うと俺の肩を組んで教室に連れて行ったんだ。   ケイコも後ろから笑顔でスキップしながらついてきた。   俺はこの時、2人にならアユミの事を話せるんじゃないかって、2人なら俺の気持ちが分かってくれるんじゃないかって思っていた。   教室に戻ったらクラスの奴らも心配して待ってくれていたんだ。   『ユキ~!!おかえり。心配してたよ!!』   昨日、喧嘩したばかりなのにマコトは俺の事を心配してくれていた。   俺は皆にありがとうと言って席に着いたんだ。   ガラガラガラ………   石橋先生が教室に入って来て、俺の方を1度見てから話し始めた………。
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