第二話 居候と侵食されていく日常

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「お前が作りゃいいだろうが。ほら、昨日だって作っていたし」  こいつにしか食えないような味だったがな。 「だって、祐介君の作ったやつの方が断然おいしいから」  そいつは嬉しいが、比較対象が間違っている。 「だめだ、俺はもう寝る。起きているのも大変なほど疲れているんだからな」 「わかったよ……」  ミルはそう言うと、静かに部屋を出て行った。  ……もしかしたら、あれは演技じゃなかったのかもしれない。それなら、悪いことしたかもしれないな。  まあとにかく、これでやっと寝られるよ……。
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