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「よう、ナベカズ‼」
《HAPPYーWORLD》の斜向かいに在るBARBUR《MM》の順番待ち用のソファーに赤い髪のジンが漫画片手に座っている。
いっておくが、彼は別に髪を切りに来た訳では無い。ただ漫画を読みに此処に来ているのだ。
実に迷惑なヤツである。だが店主の森サンは怒らない……ある理由があるからね。
「なんだ、テメェーも学校サボってんのかよ。」とジンが漫画を置き店から出てきた。
「寝坊したから行く気がしない。でも家にいると五木先生が来るからヨ。夜まで時間潰さねーと」
とカズが坊主頭を掻きながら答える。
多分、世間の俺達みたいな奴らは先公とか名字で呼びつけとかで、こういう時話すんだろうが俺達は何故か先生とちゃんと呼んでいた。
なんか、ちゃんと呼びたい先生だった。
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