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玉川上水を金毘羅橋で越え、南北道路へ。
いつまで経っても進まぬ再開発中の米軍基地跡地を横目に進む。
「なぁカズ、モノレールっていつ完成するんだろうな。」
ジンが途中で買ったマウンテン・ドゥを片手に話す。
「さぁな、どっちにしろ村山には通らないんだろ。」
とペダルを漕ぎながらカズ
「1中のほうの地主が賛成しないんだってな」
残り僅かのマウンテン・ドゥを90°に傾け天を仰ぐジン
「地主は外部から人が入ることを嫌うんだ。団地が出来た時もそうだったって森さんが言ってた。」
左に見えるモノレールの土台となるY字のコンクリートの塊が墓標のように見える。
陸の孤島は孤高か孤独か……
「つまらね孤高は孤独になるだけなのにな」
クシャリ
カラになったマウンテン・ドゥの缶を握り潰す。
「おい、オメー。何良いこと言った感出してんだ。」
カズが茶化し甲高い笑い声を上げる。
「うっせ💦」
ジンも照れ笑う。
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