入学式

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(雷の結界を一瞬で張るなんて、何者ですの?) リナが唖然としている。 「リナ、俺が結界を解いたら、後ろの敵を頼むな。」 「わかりましたわ!!」 リナが銃を握り直す。 「いくぞ!!」 コウが結界を解いた瞬間に前に走り出す。リナは振り返って、敵に狙いを定める。 「でやっ!!」 キーンとした金属音が響く。コウが振り下ろした剣を暗殺者が短剣2本で受け止めた音だった。 「ぐうっ!!」 「俺の間合いに入った時点で、お前の負けだ。」 それは刹那の出来事だった。コウの剣を受け止めた暗殺者が、極限まで研ぎ澄まされた風の魔力で、切り刻まれた。暗殺者は何も言わず、倒れた…。 リナは…。 「なんで、当たりませんの!?」 素早い動きの敵に、苦戦を強いられていた。 「当たるかよ!!」 仮面の暗殺者は、リナの銃弾を余裕でかわしていく。 「くっ…。もう弾が!!」 リナが銃を下ろした一瞬の隙に、暗殺者がリナに近づく。 「死にな!!」 そして、リナにナイフを突き刺そうとした、その時……
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