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「わかりましたわ…。約束ですわよ?」
「あぁ。約束する。」
結界が完全に解かれ、コウは周りを見渡した。
「そういえば、俺達って受け付けしてないよな……?」
「あっ……。」
2人して表情が固まる。
「急ぐぞ!!」
「は、はい!!」
コウが走り出して、その後をリナが付いていく。
それを物陰から見ている老人がいた。
「ほっほっほっ。『聖なる死神』が新入生とはなあ……。さすがのわしも想定外じゃわ。楽しくなりそうじゃの……。」
次の一瞬で老人は消えた。
「ま、間に合ったー!!」
体育館の中でコウが叫ぶ。
「ギリギリでしたわね…。」
リナは肩で息をしながら言う。
「結果オーライだろ!!」
親指を突き出し、笑顔で言うコウにリナは、そうですわね…、と呆れていた。
「新入生の諸君!!席についてくれたまえ!!」
ステージの上で身長がゆうに2メートルを超す大男が叫んでいる。
「どこに座ればいいんだ?」
「自由みたいですわよ。」
新入生達は各々、自由に席に座っていく。
「空いている席は詰めてくれよ!!もうすぐ、入学式が始まるから私語は慎むように!!」
大男の威圧感に押されてか、生徒全員が席を詰め、静まる。
「では、上級生入場!!」
どこからか、ファンファーレが鳴り響き上級生達が入場してくる。その数、およそ1000人!!生徒数の多さが、この学園の大きさを物語ったっている。
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