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断末魔すら発せられずに魔神は屍と化した。夜の荒野に残ったのは、大量の魔神達の遺体と金髪の少年だけだった。
「手こずらせやがって……。葬炎!!」
緑色の炎が遺体に降り注ぐ。ものの10秒もしないうちに、遺体は跡形もなく消え去った。魔神の屍は残しておくと、大地を腐らせ、永遠に植物が育たなくなる。ここは元々、荒野だが……。
「一旦、本部に戻るか…。」
剣を地面に突き刺すと魔法陣が自動で描かれる。
「風転!!」
一瞬で金髪の少年は姿を消した。
「任務完了。」
少年が転移した場所は、まるで国王の部屋のような場所だった。玉座から一直線に赤じゅうたんが、ひかれており、天井にはシャンデリアが吊られてある。
「お疲れ様です。」
玉座に座っている40代ほどの女性が、金髪の少年に労いの言葉をかける。
「そりゃ、どーもっ。他の奴らは?」
辺りを見渡す。
「まだ任務の途中です。あなたに次なる任務を言い渡しても、よろしいでしょうか?」
玉座から女性が少年に言う。
「あぁ。」
「聖王国の首都、ライト・ロードにある学園、エクス・シードをご存知?」
女性が問いかける。
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