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「確か……王宮に仕えるような、優秀な魔法使いを育てる為の学園だっけ?」
記憶を辿るように少年が話す。
「その通りです。あなたには、その学園の生徒になってもらい、学園を影から守ってもらいます。」
「生徒になる必要は?」
だるそうに少年が聞き返す。
「まぁ、あなたに学園という場所で、常識を習って欲しいと言うのが、50パーセント。恋人でも、見つけて欲しいというのが、50パーセントです。」
にこやかに女性が答える。
「他の任務は?」
「ありません。」
逃げ道が閉ざされた。
「はあ~……。わかりました。その任務、受けましょう。」
溜め息を吐きながら了承する。
「では、コウ・ブレイブよ。任務の開始は今から三日後の入学式と同時に、開始とする。」
「我らシャイニング・スピリッツが『聖母』のために。」
かくして物語が始動する。
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