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開会式が終了し、ラクト達六人は人ごみから離れて木の下に集まっていた。
「つーわけでだ、俺達は一回戦の最初だ」
「どんなわけだよ……」
人ごみから離れたため、顔色が良くなったラクトがアルフレッドの言葉にため息をつく。
しかし、アルフレッドは気にした様子もなく話を続ける。
「10チームでの乱戦かつフラッグ戦……正直これは難しい。
運悪く全てのチームに自陣を狙われると、守りきれるかわからない。
だからといって、全員で自陣に固まるのも得策じゃないし、この大会を見に来ている軍からの評価は低くなる。
とりあえず攻めはラクト、ユーリ、ウィルスの三人でやれ。
主にラクトとユーリの斬り込み、それとウィルスの援護で敵リーダーかフラッグを撃破しろ」
アルフレッドが三人の目を順々に見ると、三人は頷く。
「守りはルイナだ」
「あの、アルフレッド先輩とカノン先輩は……?」
自分の名前だけしか呼ばれなかったため、ルイナはおずおずと質問する。
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