第六話-頂点目指して(前編)-

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「居場所、わかってんだろ?」 ラクトが顔をしかめながら言うと、ウィルスは笑みを返す。 「当然だよ。 銃弾の飛んでくる方向、角度がわかってるからね。 でも一人に時間をかけるより、フラッグを破壊した方が楽だし」 《念話の魔法かけてもらってるんだから、念話で会話しなさい》 ユーリの注意にラクトとウィルスは困ったような表情を浮かべる。 《魔法の詠唱の時は喋らないといけないけどね》 ウィルスが皮肉気味に言うと、ユーリはムッとなる。 《見つけた》 二人の会話を無視し、ラクトはそう言うと加速する。 フラッグを守る五人を見つけたのだ。 ラクトに遅れるようにして、ウィルスとユーリの二人も加速する。 ウィルスは加速しながらも、小声でぶつぶつと詠唱を始める。 ウィルスが詠唱を始めたと同時に、ラクトが一年生の剣術科の女子生徒と衝突する。 ラクトは最小限の動きで剣を避けると、女子生徒の横を駆け抜ける。
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