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「居場所、わかってんだろ?」
ラクトが顔をしかめながら言うと、ウィルスは笑みを返す。
「当然だよ。
銃弾の飛んでくる方向、角度がわかってるからね。
でも一人に時間をかけるより、フラッグを破壊した方が楽だし」
《念話の魔法かけてもらってるんだから、念話で会話しなさい》
ユーリの注意にラクトとウィルスは困ったような表情を浮かべる。
《魔法の詠唱の時は喋らないといけないけどね》
ウィルスが皮肉気味に言うと、ユーリはムッとなる。
《見つけた》
二人の会話を無視し、ラクトはそう言うと加速する。
フラッグを守る五人を見つけたのだ。
ラクトに遅れるようにして、ウィルスとユーリの二人も加速する。
ウィルスは加速しながらも、小声でぶつぶつと詠唱を始める。
ウィルスが詠唱を始めたと同時に、ラクトが一年生の剣術科の女子生徒と衝突する。
ラクトは最小限の動きで剣を避けると、女子生徒の横を駆け抜ける。
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