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「俺達は勝つために参加したわけじゃないからな。
アルフレッドこそ足元すくわれんじゃないぞ」
男子生徒はムッとした表情で言うが、アルフレッドは手をヒラヒラと振る。
「俺は決勝リーグまで手を出さないつもりだから、そいつらの気持ち次第だな」
「言われなくても気は抜かないわ。
私だって剣術科総合二位のプライドがあるから」
ユーリはクスッと艶かしく微笑み、手に握っていた剣を鞘に戻す。
「おう、頑張れ頑張れ」
まるで他人事のように言い、アルフレッドは欠伸をする。
それと同時に再び頭にディールの声が響いた。
《リーダー撃破により八班失格!》
そして、ディールの声に続くようにカノンの声が響く。
《やるじゃんルイナ》
《なんとか勝てましたぁ……》
「へぇ、一人でフラッグ守れたのか」
カノンとルイナの会話に、アルフレッドは感嘆する。
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