第六話-頂点目指して(前編)-

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それはラクト達が自陣から駆け出して数十分のことだった。 ルイナはカノンがいるとはいえ、ほぼ一人でフラッグを守らなければいけないことに焦っていた。 (どうしましょう……不安です) ルイナはため息をついてフラッグの近くにある木に腰かける。 《エルニア呼んどきな。 敵はいつ来るかわからないよ?》 《あ、はい》 カノンの言葉に返事をすると、ルイナは使い魔召喚の魔法陣を展開する。 そして魔法陣が輝き、そこから白い翼を生やしたエルニアが現れた。 「久々にエルニアちゃん参上! ご主人全然エルニアちゃん呼んでくれないから暇だったよぉ!」 現れるとすぐにルイナに飛び付き、幼い顔が更に幼く見えるぐらい頬を膨らます。 ルイナはそんなエルニアを見て困った表情を浮かべる。 「ごめんなさいね……。 それと久しぶりに呼び出して悪いんですが、力を貸してくれませんか?」 「当ったり前さー! ご主人の願いとあらばエルニアちゃんは聞いちゃうよ!」 そう言ってエルニアはルイナから離れ、翼を広げた。
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