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豪は透視して敵が何処にいるのか探っていた。 戦う時は透視しないと決めたが、やはり透視は必要不可欠な超力だ。それ以外ではフル活用であった。 「そう言えば、浩輔そろそろあれが必要なんじゃねーか?」 それは勿論、チョコレートの事だ。 「どーれ、見てみるか」 そう言うと、豪は浩輔を透視した。 「やっぱりかー」 案の定、浩輔はチョコレートが欲しくて堪らないでいることがわかった。 長年一緒にいるのだから、超力を使わなくても豪にはわかるのかもしれない。 何せ浩輔のことが大好きなのだから。と言っても親友としてで、変な意味ではない。 「今行ってやるから待ってろよー」 豪は楽しそうにそう言うと、スキップしながら浩輔の元に向かった。 それはまるで、尻尾を振りながら飼い主の元に向かう犬のようであった。
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