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周は額も少なく、応じて来たが、今回の要求は今までに無く高額で、周に都合が出来ないのだ。
周は、機械代金を使い込み、店長に最後の金として渡した。
しかしこの店長が、実は裏ロムの犯人で、中国人の周に罪を被せ、さらに金まで強請り取ったのだ。
その事実が明るみになり、周の使い込みが発覚してしまった。
理由はどうでも、横領は横領であり、犯罪には違いない。
会社は、事情を考慮して、横領した金を返済すれば、告発はしないと言ってくれた。
しかし店長に、蓄えを脅し取られた周には、返済する当てもなく、期日の来週末には逮捕されるのを、待つばかりだった。
周は期日まで、諦め無いと言うが、その言葉に力は無かった。
食事は進まず、暗い雰囲気に耐えられず、2人は早々に別れた。
リーさんは恩人の苦境を、何とか手助け出来ないかと、色々と思案した。
リーさんは周の為なら、何をしても良いと思っていた。
例え、それが犯罪であっても。
リーさんは覚悟を決めた。
リーさんがコンピューターの仕事を始めた時に、恩を通じて、蛇頭から違法ロムのプログラム開発を依頼されていた。
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