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リーさんにとって、パチンコ台のロムなど、子供騙しに過ぎない。
簡単な事だったが、リーさんは、恩人の周の仕事を考えた。
周の関係者が、違法ロムに関わる訳には行かず、リーさんは、断った。
今は、この話を受ける。
恩人の為にやる。
元々、私は汚れている。
私はこの国に、いてはいけない人間なのだ。
リーさんは恩に、蛇頭に連絡を依頼した。
蛇頭グループの、頭目と面会したのは、周と最後にあった翌日だった。
頭目は機嫌良く、リーさんの条件を飲み、その場で現金を渡してくれた。
余りに簡単に、リーさんの要求に応じて、金を出した頭目に、リーさんは尋ねた。
「いいのですか、簡単にお金を渡して?」
「大丈夫だよ、お前が行く所には必ず、私の部下が付いて行く」
頭目はトカゲの様な目で、リーさんを見て。
「仕事に失敗しても、お前の内臓があれば、出した金は回収出来る、だから心配はいらない」
リーさんは、頭から冷水を浴びせられた気がした。
リーさんの依頼で、恩が周に金と手紙を届けたのは、その日の夜の事だった。
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