1:もう君の声は聞こえない
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「好きな人はいないよ」 「好きな人‘は'?」 「…うん。でもね、忘れられない人はいるの」 「忘れられない人?」 「うん。何度も忘れようとした。でもむりだったの」 あたしの中でその人は きっと大きなものになっていた。 そしてあたしがはじめて 好きになった人だった。
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