1:もう君の声は聞こえない
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「おい、片岡ァ…」 眉間にシワを寄せながら 真紀のマンガをとりあげた。 「あ」 やばっという顔をして 先生をじっと見ていた。 「片岡、なんだその目は」 「何って、わかりません?」 真紀は大きな瞳を先生に 向けてまばたきしながら言った。 「ほら、アイフルですよ。アイフルのチワワちゃん」 真紀はにこっと笑った。 でも先生はとりあげたマンガで 真紀の頭をポンッと叩いた。
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