指切り

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約束なんてするもんじゃないな…。 だってほら。 君を泣かせてしまう。 ずっと一緒に居ような、って言ったのに 俺は今、 白い天井の下で ただ、体を横たえて 泣きじゃくる君を抱きしめることすらできないでいる。 こんなことになるなら、 あの時、君と約束なんてしなきゃよかった。 ベッドの中で二人、笑い合って 幸せいっぱいの指切りなんて… 今はただ、夢の跡の様に儚さが俺を包む。 約束なんて大嫌いだ。 …違う。 嫌いなのは 守れなかった俺。 君を泣かせることしかできなかった俺。 *END*
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