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「へ…。」
「深い意味ではなくて、いずれ私も結婚するでしょうし、勉強ですよ。」
「皇子は婚約者いるのですか?」
由布は聞く。
「いません。しかし、気になる人はいます。私も21ですから。しかし、踏み込めない何かがあるのです。」
「何かですか?」
「不思議な感じですよ。手を出してはいけないような…。結ばれないさだめのような…。」
「そんな事はありません。私は…12も上の人を好きになりました。」
皇子は、由布を抱きしめたくなる。
(いけない…妹には…まだ負担をかけてはいけない…。)
恵介は皇子の気持ちを感じる。
(由布を見ているのですね。由布は今は知らない。けれど、いつか知るであろう。個人の思想ではどうもならないが、由布を楽にしてあげた方が、どれだけ幸せなのかな?それは、あの家族が、真実でないとわかり、苦痛になるかもしれない。けれど、由布は姫君だ。私なんかと結婚させて。助ける為?…言わない罪は…。)
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