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皇子は部屋にいた。本棚にある、難しそうな本を見ている。
コンコン!
ドアのノックの音。
「はい。どちら様ですか?」
「あの、…です。」
皇子はびっくりする。
「今すぐ開けます。」
開ける。美しい女性。皇子よりかは少し年上に見える。皇子はドキドキしているようだ。胸に手を押さえている。
「あの、王様のご指名により、皇子の侍女になる事となりました。」
皇子はびっくり。
「わかりました。よろしくお願いします。先生。」
皇子の家庭教師をしていた人。
「先生なんてやめて下さい。…でいいですよ。」
「では…さん、最初の頼みがあります。ここにいてくだい。」
「え?」
「いてくれるだけでいいのです。」
皇子は愛しい目をしている。
「は、はい…。」
椅子に座らせる。戸惑う侍女。
「侍女のお勉強は…。」
皇子は侍女を抱いて、
「このままでいいのです。」
「え…皇子?」
「私は…様が好きです。ずっと、家庭教師をされていた時から、ずっとお慕いしておりました。」
「な、何を言って…!?私はあなた様のような方とは釣り合いません。あなたは大切な皇子様なのです。私なんて故郷から逃げて来た身分です。」
「人々を救出いたします。誓います。」
「そんな簡単な事では…。」
「ここにいて下さい。」
目がキラキラしている。
「そんな…。私はましては皇子より3つも上です。」
「それでも構いません。今まで、想いを抑えていました。後押ししてくれた人がいます。迷いません。」
「そんな…。」
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