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恵介と由布の新婚生活が始まる。
「恵介さん、お帰りなさい。」
抱き着く。
「ただいま、由布。」
「食事にされますか?お風呂にされますか?」
「由布との食事。」
「へへ。」
幸せそうな由布。
「何かあったの?」
「いいえ、恵介さんのお嫁さんになって幸せだなぁって。」
「由布。」
「明日の朝食、どうしましょう?今から楽しみです。」
由布の乙女心。
お風呂、恵介は恥ずかしくて、由布と入ることができない。
ドキドキ…。
寝る時。一緒に寝るが、恵介は由布に手が出せない。恥ずかしいのもあるけれど、どこかに、兄にされたことが残っていたらと気遣っている。
「……。」
由布は本当は淋しい。甘えてみる。恵介は優しくなでなでして、抱くだけで、由布を裸にしない。
皇子が来る。安全の為、兵士を引き連れて家へ。(家の中では、兵士を外で待たせる。)
「どうかな?」
「…もうすぐ、旦那が戻ってまいります。」
「普通でいいよ。かしこまらなくても。お友達だし。」
「しかし…。」
「遠慮はいらないよ。お子さんの予定はどうかな?」
「優しくよしよしされるだけで、それ以上がないのです…私は覚悟はできています。なのに…恵介さんは本当は私なんて…。」
「大切にされているのですね。硬派な方みたいですからただ、ガチガチになっているのでは?ものは考えようですよ。」
「…私は、恵介さんの赤ちゃんが欲しいのです。」
「あなたみたいな、かわいい女性、放っておけますか?好きで結婚したのではないですか?」
計略ではあるが、それは恵介の意思なのだ。
「本当なら嬉しいです。恵介さんは、私を本当は好きではないけれど、私が好きでしつこいから…。」
「それはないよ。」
恵介が帰って来ている。
「恵介さん…。」
「家族を蔑ろにしたくないさ。由布は大事な奥さんだから。」
にこっ。
「本当はね、手を出したくないのではなくて、女性のな…は…裸を見て…見る事が恥ずかし…くてさ…。29だけどさ…恥ずかしい事だってあるよ。…わ…皇子の前で…。」
恵介は顔を赤らめる。由布は、
「恵介さん、お帰りなさい。」
皇子は笑って、
「そういう話、嫌いではないですよ。」
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