19人が本棚に入れています
本棚に追加
/183ページ
皇子は監察の名目で恵介の家へ。まだ、恵介は仕事なので、由布が一人いる。
「生活はどうかな?」
由布は、
「お腹に、赤ちゃんがいます。」
皇子は内心かなり嬉しい。
「おめでとうございます。体をいたわってください。旦那さんの反応はどうかな?」
「もう、すっかり父親です。毎日お腹に語っているのです。」
「幸せな光景だね。」
由布は、食料の不安がある。
「…どうしたらいいのでしょう…。恵介さんにこれ以上騙していると…。気付くのも時間の問題です。」
「?」
「買い物へ行けば、恵介さんが犯罪者だと、思うような買い物ができないのです。私がお腹に赤ちゃんがいるから、少しは多くなりました。しかし、恵介さんが犯罪者だから、最初は、赤ちゃんを処理しろと…。」
由布は涙。
「そんな…。」
皇子は由布をつい、抱いてしまう。
「私があなたがたをお守り致します。」
由布は、懐かしい気持ち。皇子に抱かれた感じ。
(守りたくても守れなかった…大切な姫。)
恵介が帰ってくる。
恵介は皇子に挨拶。
「お帰りなさい。お仕事お疲れ様です。」
「ありがたきお言葉。」
「由布さんのお腹に赤ちゃんがいるのですね。聞きました。」
「はい。」
「おめでとうございます。私も喜ばしく思っております。」
「ありがとうございます。」
「私にも手伝える事をしたいと思います。」
「皇子がですか?…そんな…。」
「お友達ですから。」
最初のコメントを投稿しよう!