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『ごめん待った?』
『いや大丈夫』
まるで恋人同士のような会話を立ち上がった彼と入ってきた人物が頭上で繰り広げた
衝撃に頭が働かない
『こんばんは』
『ここんばんは』
鈴の鳴る様な可愛らしい声にハッとして慌てて立ち上がって頭を下げた
茫然としている間に小柄でフワフワな彼女は彼の隣りにごく自然に座った
『玲座ったら?』
『あ…うん』
促されるまま座って、水を飲みながらチラチラと二人の様子を窺った
“帰りに主任に捕まっちゃた”
“あ…野田主任話長いからな”
他愛無い話をしているつもりらしいけど
たぶん、同じ職場の同僚だけの関係じゃ無いことは明白で
徐々に頭がクリアになっていった
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