7人が本棚に入れています
本棚に追加
下駄箱を開けると、いつものように何枚かのラブレターが入っていた。
「またか…」
髪は短めで、スポーツ万能、剣道、弓道で全国大会優勝。そして整った顔立ち。さらに、通ってるのが女子校となれば、女生徒にモテるのは、至極当然なのかもしれない。
「彼氏なら欲しいけど彼女は…ねえ?」そう呟くと彼女は、しばらく呆然としていたが、やがて我に戻り、上履きに履き替える。
何人かの生徒達と挨拶を交わしながら、自分の教室に向かい歩く。
「歩先輩おはようございます。この前先輩に話した本、持ってきたので読んで下さい。」
声のした方を見ると、三つ編みの目がクリクリっとした可愛い女の子が立っていた。
「愛美おはよう。ありがとう。じゃあさっそく今夜あたり読んでみるよ。」
歩は、彼女からその本を受け取り、教室へ向かいながら
「彼氏欲しいなぁ…」と呟くのであった。
最初のコメントを投稿しよう!