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「死んじゃったらどうしよう、って怖かったぁー……」
百合子は日向の体重を感じて安心して泣く。もう、泣きっぱなしである。
そんな百合子は可愛いが日向の好みではない。
「ばーか。生憎、俺様はそんな簡単にくたばるような貧弱者じゃねぇんだよ」
「でも……人間だもの……」
「ああ。だかな、こんな泣き虫を置いて死ぬなんて出来る訳ねーだろ?」
真っ赤な鼻に目は自分を思ってくれている何よりの証。
その鼻先を日向は摘んだ。
きょとんとする百合子に日向は怖い顔をする。
「笑え。ビービー泣くレディーが何処にいる。俺様は百合子の笑顔に惚れたんだ。だから、いつだって俺様の為に笑え」
むぎゅっ、と潰した鼻を日向は離し、ついで身体も離す。
どうやら日向は百合子の出方を伺っているようだ。
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