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「・・・どうした?」
「何が?」
「いや、何か不満そうな顔してたから・・・」
顔に出ちゃってたかー。
でもいいもん!
乙女心が分からない凶也君が悪いんだもん!
「何かして欲しい事でもあるの?」
そう言えば私の望みを可能な限り叶えてくれるんだったね。
それが本当か試すチャンスかも!
「それじゃ・・・お姫様抱っこして教室まで連れて行って!」
一応言っておくけど、実験だからね。
私の趣味じゃないからね!
少し憧れた時期もあったけど違うからね!
凶也君の顔に視線を移すと驚いた様な表情をしていると思っていたのに案外普通の表情をしてたのである意味残念だった。
「それじゃ、行くか」
その声と一緒に凶也君が近づいて来る。
何故か後ろに回って・・・
「キャッ、ちょっと!!」
「ん?」
私の体は宙にフワッと浮いて・・・お姫様抱っこされていた。
「ちょ、ちょっと!!本当にするの?」
「言ったのはそっちだろ?」
確かにそうだけど、本当にするなんて思わないよ。
「冗談だから、他の人に見られたら嫌だから降ろして!」
ジタバタしていると思いもよらない言葉が耳に届いた。
「何が恥ずかしいんだ?俺らの関係を隠す必要なんてないだろ?」
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