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「いや、そう言う事じゃなくて!」
勘違いと言うかなんと言うか。
結局は勘違いなのかな?
なんか違う気がするけど。
「俺は誰に見られようとなんとも思わない。コソコソする様な恋愛はしたくない。」
険しい表情で凶也君が話す。
ちょっと・・・怖い
何かに怒っているようなそんな感じ。
「それはそうだけど、普通に歩いて行きたいの。コソコソする気なんてないよ?」
「・・・そうか、分かった。」
やっと理解してくれた様で私はゆっくり地に足を着ける事が出来た。
「それじゃ、改めて行こうよ!」
今度は私が手を引っ張った。
理由は分からないけど、そうしないといけない気がしたから・・・
二人並んで教室に戻ると友達が寄って来て結果を聞いて来た。
その内容で盛り上がりかけた瞬間に凶也君に帰ろうと言われたのでその話はおあずけになり渋々帰る準備をして学校を出た。
帰り道は同じ方向で凶也君の家と学校との道の間に私の家がある。
送り迎えには都合がいいみたい。
先の見えない暗い道を歩いて行く。
凶也君はあまり喋る方ではないみたいだから、私から話しかける事が多い。
「ねぇ、そう言えば凶也君の事なんて呼んだらいい?」
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