第一章

3/27
前へ
/300ページ
次へ
少し時は戻って、緒里が悲鳴を聞いて走りだした頃。 ハァハァハァ…… 10代半ばの女の子が何かかから逃げている。 グオオォォォ……!!!! 彼女の後方20mに黒く、羽の生えた大きなトカゲのようなものが追いかけて来ていた。 ―こ、こんな時にダークドラゴンが来るなんて… この黒いトカゲのようなものは、ダークドラゴンというらしい。 「く、万全な時ならまだしも魔力が切れかかってる今じゃ…」 彼女は、何かしてきた後らしく、魔力が切れかけているらしい。 彼女がダークドラゴンの位置を確認しようと後ろを向いた時 「あッ!?」 足下の木の根に躓いてしまった!! 彼女は見た。 ダークドラゴンが、爪を振り上げ自分に振り下ろそうとしているのを。 ―殺られる……ッ!! そう思い、彼女は咄嗟に目を閉じた。すると突如、 「やめろーッ!!」 という、少年の大声が聞こえた。
/300ページ

最初のコメントを投稿しよう!

264人が本棚に入れています
本棚に追加