第二話

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すっ、と、私の手が、大きな手に包まれる。 「――蒼理…さん……?」 私は恥ずかしさに顔が火照るのを感じた。 その様子がおかしかったのか、蒼理さんはくすりと笑う。 「おれが手を放したら、目を開けて」 そう言うと、彼はすっと手を放した。 私が目を開けると右手に綺麗なカンザシがあり、それは大きな桃色の花飾りが印象的だった。 「今日、十七になったんだよね? だから、そのお祝い。 ――気に入ってくれたかな?」 「はい、とても……。 でも、こんな高価なものは受け取れません!」
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