第一話

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人ごみのむこう――私の家と売り上げを競っている「星霜屋」という呉服屋からだ。 ――酷い。 人が平和を願った瞬間に… 私が気分を沈めていると、正面から少年が走ってくる。 彼は人にぶつかりながらも物凄い速さで走っている。 そしてそのままこちらへ向かってきて………… 「――えっ?ちょっ…!?」 「――っ!?」 どんっ!!!! ――ばさばさ…っ 彼が私にぶつかり、互いに地面にしりもちをついた音と、同時に何かが落ちる音。 ――これが彼と私の”出会い”だった――
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