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人ごみのむこう――私の家と売り上げを競っている「星霜屋」という呉服屋からだ。
――酷い。
人が平和を願った瞬間に…
私が気分を沈めていると、正面から少年が走ってくる。
彼は人にぶつかりながらも物凄い速さで走っている。
そしてそのままこちらへ向かってきて…………
「――えっ?ちょっ…!?」
「――っ!?」
どんっ!!!!
――ばさばさ…っ
彼が私にぶつかり、互いに地面にしりもちをついた音と、同時に何かが落ちる音。
――これが彼と私の”出会い”だった――
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