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見た目は銀髪で耳にピアスが数箇所開けてある。冷え切ったアメジストの瞳がさらに鋭さを増している。端から見れば美青年にも見えるが人と付き合うことを拒み一人を好んでいる。いわゆる一匹狼とも言える。
性格はとにかくドライ。クールで無愛想で他人には一切興味を示さない。唯一、例外として一緒につるんでいる遠夜と郁には心を開いている…はず?
「いくら何でもそれはひどすぎない?」
「そうだよー渚。こんなに可愛い婚約者に対してそんな態度はいけないし、嫌われちゃうよ?」
「別に構わない。…俺はお前に興味なんてない」
「私だってあんたなんかに興味なんてないわよ!」
ふん、と表情を一切崩さずに刹那と郁の横を通り過ぎて渚はクラスへと入って行く。
「あーあ。素直じゃないな、渚も」
「知らないわよ!あんな奴」
失礼極まりない渚の態度に苛立って刹那は眉間に皺を寄せながらクラスへと入って行く。
「クスッ。先が面白くなるな」
郁は一人、不気味に笑いクラスへと入って行く。
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「あら。やっと来ましたわね」
何事もなかったように柊は席に着いて刹那を笑顔で迎えた。
「あら、ぢゃないわよ!あんた害が及ぶ前に逃げたわね」
「まぁ!酷い言われようだわ。私はただ…将来を誓い合った婚約者の邪魔をしてはいけないと思いまして」
「いつ、誰が!将来を誓い合ったって!?」
「そんなに怒らないで下さいまし」
「怒りたくもなるわよ!もう、朝からムカつく三人には会うし、失礼だし」
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