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「お強いですね 名はなんとおっしゃるのですか」先程まで猿に襲われていた娘さんが近寄ってきた。 「名は、桃太郎です。 訳があって、今旅に出ているところです。」桃太郎が、ぎこちなく言った。 「お礼をしたいので、何かさせていただけませんか?」娘さんがそう言ったので、桃太郎は断ろうとした。 「いえ、結構で………」 「えっ、ぜひ!! でわ、こちらに」と言って、娘さんは無理矢理桃太郎の手を引っ張って連れていった。 「ちょ、ちょっと~」桃太郎は反抗出来なかった。 かわいい娘さんを、傷つけてまで、逃げることはないと思ったからだ。
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