アレンジマン

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打ち始めて30分くらい経った頃だったであろうか… 僕は5Kくらい投資をし未だに当たりを引けずにいた。 隣りに座ったオバチャンもノーボーナスであった。 隣りのオバチャンとはこの日、初めて話しをした仲だったのだが、さすが関西のオバチャンらしく馴れ馴れしくよく喋ってくる。 最初はアレンジマンのオカルト攻略法の指南だったが、次第に取り留めのない話へとなっていく。 旦那の話、ゴルフの話、そして息子さんの話… オバチャンの息子さんは高校2年なんだけど勉強をあまりしないだとか、最近態度が反抗的だとか、息子の彼女が気に食わないだとか… ひたすら取り留めのない話を続けるオバチャン… よく動く口だなぁ…、と感心をしながらオバチャンの動き続ける唇を僕は見つめていた。
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