プロローグ

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午後2時 昼休みも終わって5時間目の授業の途中である。 再び発作が起こった。 俺はまた救急車で病院まで運ばれた。 救急車なんか一生のうちに1回乗るか乗らないかわからないと思っていた俺だが、まさか2回も、しかも2日連続で乗ることになるとは思っても見なかった。 病院に到着して医者の診断を受けたが、相変わらず原因は不明… こんな毎回毎回病院に運ばれて、原因不明とだけ言われ帰さるんだったら、次からは病院にいかずその場でなんとかしてみようかな。 そんなことを考えていたが、医者の口からとんでもないことを聞いた。 『原因はわからないが、体への負担が大きく、このまま事態が悪化すれば残り数日の命になるかもしれません。』 まるで全ての時間が止まったかのようだった… さっきまで楽観的に物事をみていた俺だが、そのたった一言で頭の中が真っ白になって、それからの医者の言葉は全く頭に入らなかった。 とりあえず、病院についた頃には発作が止まってしまっているので、発作の様子を見ると言うことで病院に入院する事になった。 入院した結果、毎日約12時間の周期で発作が起きることがわかった。 その日から、つい先日までの楽しい日々は俺の元から消え去った。
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