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「孝、野球部辞めるって本気なのか」
大吉は俺の姿を見つけ駆け寄ってくると同時に責めるような目で尋ねてきた。
あれから…
甲子園予選の決勝で負けた時から二日間
その間に俺は部を辞める決意を固めていた。
「ああ、本気だ」
まっすぐと俺のほうに向けられている大吉の視線から目をそらさないようにして答える。
「もうあいつらとは一緒にやらない」
「一緒にやらないって、おまえ転校する気なのか」
「いや、まだ分からない。
ちょうど夏休みに入るしいい機会だからゆっくり考えてみようと思っている。
もちろん、その事もふくめてな」
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