序章

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自己紹介をしよう。 僕は、一ノ瀬夢輝(いちのせゆき)。 高校に通う、16歳♂。身長170cm、体重60kg、顔は平凡。 僕は、はっきり言って冷めているし、根暗みたいなもんだ。 それは、この女の子みたいな名前が原因である。 小学校の時に、名前をバカにされて一時はイジメに発展したこともある。 そのため極端に目立つことが嫌いになった。 運動神経も頭も良い方なのだが、適当に手を抜いている。 いわゆるコンプレックスというやつだ。 友達もいないし、人生を楽しんでるか?と聞かれたら、とてもじゃないが楽しんでるとは言えない。 かと言って、自殺を考えたことは無い。 家族構成、母親と二人。 父親は、僕が小学生の時に失踪。行方不明のままである。 死にたいと思わないのは、女手ひとつで育ててくれた母親に親孝行したいが為だ。 いい会社に入って楽させてやりたいしな…… ……自己紹介はこんなとこでいいかな? 今から話すのは、僕がマンホールの中に入って体験した不思議な出来事だ。 そもそも、マンホールって全部繋がってるワケじゃないよね? どこか忘れたけど、下に水路もないのに何故かマンホールがあったり、コンクリート漬けで開かなくしているマンホールがあったりさ…… そういうマンホールに入ったら、どこに繋がってるんだろう…… それでは………
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