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――「ところで亜紀、いつ帰るんだ」
あの後、そのまま起床した2人は、一緒に簡単な朝ご飯を作り食卓についていた。
「明日の夕方……引っ越し先の荷物の整理とかしないといけないし……父さんに3日だけって言われたから」
なんだか帰りの話しをしていると、ションボリしてくる亜紀を見て、シンは可愛いと思いながら、食事を続けた。
「ねぇ先生はあっちにいつ頃戻ってくる?」
「ん……予定では月末かな」
月末までは、まだ2週間以上ある。
その時、亜紀は、シンは戻ってきたら何処に住むんだろうかと思っていた。
「なに?」
亜紀の視線がずっと自分に向けられている事と、さっきから何かを言いたそうな態度に、シンは何を考えてるんだと、亜紀を見た。
「先生は……何処に住むの?」
「あぁ、その事か。住み慣れたとこがいいから、前のとこに戻るよ、あのマンション部屋が空いてるらしいし……」
亜紀の家からシンの家は、ちょっと遠い場所にあった。 車で40分程だろうが、車の免許を持っていない亜紀には、40分というのは、かなりの距離になる。徒歩は当然の様に無理だ。
「ごちそうさま」
シンは先にたべおわり席をたつと、紅茶を煎れてきてくれた。それと同時に亜紀も食べ終わり、食器を流しへ持っていき、ティータイム。
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