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それから、30分から40分程して、シンがやってきた。
「遅くなった、早く乗って」
2人は後部座席へと乗り込んだ。車が動きだししばらくすると。
「お腹空いてないか?」
「空いてる空いてる」
シンの問いにすぐに答えたのは、真奈美だった、なんだかとても楽しそうだ。
ふとバックミラーを見た亜紀、シンと目があった。
トクントクン……。
「私も少し空いてます」
亜紀は、なんだかドキドキして、ガチガチになってしまう。
「じゃあ、飯食べるか」
そう言い、車を路肩に止めたシンは、車を降りると誰かに電話しはじめた。
「どこいくんだろうね?」
「うん」
真奈美は、語尾に全て音符マークをつけているかのように、ルンルンだ。
「細川先生とさ、何処までしたの?」
いきなり笑顔で言われて、
「えっ!?」
亜紀の声は裏返った。
「もう、したのかなぁ~と思って」
思いっ切り首を横に振っている亜紀は、あまりそう言う話しになれてないから、顔が紅くなっていく。
「ふ~ん、じゃあ今日辺りか」
「やめてぇ~」
いじめて楽しんでるんだろう。真奈美は笑っている、いや、確実に楽しんでいる。
「何を騒いでるんだ?」
その時シンが戻ってきた。
「なんでもないですよぉ~」
亜紀をからかう笑顔の小悪魔。
変な事言われた亜紀は、シンを意識していた。
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