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そして思っていた以上に早く、俺と亮ちゃんの関係は終わりを迎えた。
『なぁ竜也...、俺らちょっと離れたほうがええと思うねん』
予想外の別れの言葉...では無い。いつか言われるんじゃないかッて、心の中では気付いていた。勿論それを素直に受け入れられる程、できた人間にはなれないけど..
『なんで?嫌いになった?それとも、好きな女でも出来た?』
『何でやねん。好きな奴なんか出来てへんし、竜也の事も好きや。.......でも、』
『でも?』
『これ以上一緒におっても、しんどいだけやと思うねん...忙しいから構ってやれんくて、寂しい思いさしてるんも分かってる。けど、仕事休んで一緒に居たる事も出来んし、竜也が求めるだけ愛情返せる自信が無いねん..』
全ては自分が撒いた種。
縛れば縛る程、離れていくこころ。
離したくなくて、必死でしがみついてたから、重さに耐え切れなくなったんだね。
『.........』
何も言えなかった。
こんなに好きなのに、引き止める言葉が見つからない。
『ごめんな...』
本気で好きになるから、こんなに苦しいんだ。つかず離れずなくらい軽い気持ちだッたら、こんなにも悲しまなくてよかったのに。
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