-Episode1-

5/7
前へ
/138ページ
次へ
そして思っていた以上に早く、俺と亮ちゃんの関係は終わりを迎えた。 『なぁ竜也...、俺らちょっと離れたほうがええと思うねん』 予想外の別れの言葉...では無い。いつか言われるんじゃないかッて、心の中では気付いていた。勿論それを素直に受け入れられる程、できた人間にはなれないけど.. 『なんで?嫌いになった?それとも、好きな女でも出来た?』 『何でやねん。好きな奴なんか出来てへんし、竜也の事も好きや。.......でも、』 『でも?』 『これ以上一緒におっても、しんどいだけやと思うねん...忙しいから構ってやれんくて、寂しい思いさしてるんも分かってる。けど、仕事休んで一緒に居たる事も出来んし、竜也が求めるだけ愛情返せる自信が無いねん..』 全ては自分が撒いた種。 縛れば縛る程、離れていくこころ。 離したくなくて、必死でしがみついてたから、重さに耐え切れなくなったんだね。 『.........』 何も言えなかった。 こんなに好きなのに、引き止める言葉が見つからない。 『ごめんな...』 本気で好きになるから、こんなに苦しいんだ。つかず離れずなくらい軽い気持ちだッたら、こんなにも悲しまなくてよかったのに。  
/138ページ

最初のコメントを投稿しよう!

262人が本棚に入れています
本棚に追加