恋する王子様

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『うーえーだっ』 『.....何』 『泊めて♪』 『帰れ』 ここはとあるマンションの一室。俺はいつもの如く上田んちで遊んでた訳で、それでもって帰るのが面倒になって今に至る。 『ちょッΣ酷くね?泊まるくらいいーじゃん。』 『何でうちに赤西なんかを泊めなきゃなんない訳?』 『いやいやいやΣ赤西なんかッて、なんかッて扱い酷いからッ』 上田は今にも寝そうな程眠そうな顔でけだるそうにソファに凭れている。そんな上田に凭れお泊り交渉するのも、今や毎日の日課になっていた。 相変わらず冷たくあしらわれる俺だけど、最終的には泊めてくれるのも分かってるから余裕だったりする。 『どうせ泊めてくれるくせに..』 俺の小さな呟きが聞こえていたようで、上田はフンッと鼻を鳴らし立ち上がった。 『そんな事言う奴は泊めてやんないし。てか赤西の部屋、すぐそこだろ?5分もかかんないじゃん』 .....確かに。俺らKAT-TUNのメンバーは、みんな同じマンションに住んでいる。階は違うが俺も同じマンションに住んでいた。 『その5分が面倒なんだよ』 『.....俺寝る。おやすみ』 既に会話は成り立っていない。よし、お泊りOKって事か(笑) 俺の素敵な勘違いによって、今日もお泊りが許可される事となる(多分 『ん、おやすみー』 そう言ってにこやかに手を揺らす俺の事なんか全く無視して、上田は寝室へと入っていってしまった。  
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