嵐の前の…

2/16
前へ
/210ページ
次へ
夏も終わる頃のある昼下がり。 昼食後のしんと静まり返った教室に授業を進める教師の声だけが聞こえている。 その教室で葉月菜緒は授業そっちのけで、ある人物を見つめていた。 進学校である白桜学園(はくおう)の2年Fクラス。 レベルごとに特進のAからFに別けられており、ここはできの悪い者たちが集まるいわば落ちこぼれ組。 今その教室では国語の授業が進められている。
/210ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3391人が本棚に入れています
本棚に追加