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まだまだ暑いこの季節に黒のスーツを身に纏い、やや長めの黒い髪を揺らしながら黒板に向かっているのは、最近女子生徒に大人気の夜神恭吾。
例にもれず菜緒もすっかり夜神に惚れ込んでいた。
夜神の教える国語はこのクラスでも好評だった。授業というよりはその容姿に…ではあるが。
しばらくして授業の終わりを知らせるチャイムが鳴り、前で授業をしていた夜神は姿を消した。教室内はほぅっと息をつく女子の姿で溢れていた。
「あぁ…今日もかっこよかったぁぁ…!」
クラスの女子達のため息混じりの声が漏れる。
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